プロテインは本当に割安か──たんぱく質1gあたりの価格で考える プロテインとどう付き合うか 前編・金銭面

プロテインは本当に割安か──たんぱく質1gあたりの価格で考える

手軽にたんぱく質を補える飲み物として、プロテインパウダーを取り入れる方が増えています。「食材から摂るより経済的なのではないか」という声を耳にすることもあります。

本当に割安なのかを確かめるには、共通のものさしが必要です。今回は「たんぱく質1gあたりの価格」という尺度で、身近な食材とプロテインを並べて考えます。

食材とプロテインでは、1食分の量も価格も異なります。そのまま値段を比べても意味がありません。そこで、含まれるたんぱく質の量で価格を割り、「たんぱく質1gあたり何円か」に揃えて比べます。この尺度であれば、量の違う食品どうしを同じ土俵で並べられます。

たんぱく質1gあたりの価格で並べる

身近なたんぱく質源と、プロテインパウダーを、たんぱく質1gあたりの価格で並べると、次のようになります。

食品たんぱく質1gあたり
鶏卵約3.3円
鶏むね肉(皮なし)約3.4円
木綿豆腐約4.7円
プロテイン(ホエイ)約5.8円
豚もも肉(赤身)約6.8円
プロテイン(ソイ)約6.8円
ツナ水煮缶約8.1円
たら約11.4円
牛もも肉(赤身)約14.1円

プロテインが「最も安い」わけではない

この並びから見えてくるのは、プロテインが必ずしも最安ではないという事実です。鶏卵、鶏むね肉、木綿豆腐は、たんぱく質1gあたりの価格でプロテインを下回っていますプロテインが割安に見えるのは、たらや牛赤身肉のように、もともとたんぱく質の価格が高めの食材と比べた場合です。

「プロテインは経済的」という印象は、比較する相手によって変わります。日常的に卵や鶏むね肉を食べている方にとっては、プロテインへの置き換えが節約になるとは限りません

価格だけで選ぶ前に

もっとも、価格はあくまで一つの尺度にすぎません。食材とプロテインの違いは、たんぱく質1gあたりの価格だけでは測りきれない部分にあります。同じたんぱく質を補うとしても、食材からは他の栄養素も一緒に得られます。金額の比較で見えてくるのは、判断材料の一部です。

たんぱく質1gあたりの価格で見ると、プロテインは食材の中で特別に安いわけではありませんでした。値段だけを理由にプロテインを選ぶ必要はなさそうです。後編では、価格の先にある「食材から得られるもの」に目を向けて、プロテインとの付き合い方を考えます。

後編「プロテインだけでは補えないもの──食材が届ける栄養」へ続きます。

※食品のたんぱく質量は「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」(可食部100gあたり)に基づきます。食品の価格は執筆時点の一般的な小売価格の目安であり、地域や時期により変動します。
※プロテインの価格・成分は明治「ザバス ホエイプロテイン100」「ザバス ソイプロテイン100」(各900g)の執筆時点の実勢価格に基づきます。プロテインは商品ごとに価格や成分に幅があるため、国内の粉末プロテイン市場でシェアが最も大きい明治の製品を代表例として採用しました。

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